若手の活躍で新たなムーブメントを生む。新卒MVPの躍進録【後編】

「Best Newgrad of the year」――通称「新卒MVP」は、グリーグループに新卒で入社後1年目に特に活躍した社員に贈られる輝かしい賞です。今年はグループ内の各社に配属された新入社員のなかから、4名の方が授与されました。本記事では前編の記事に引き続き、「後編」として、グリーグループのバリュー(行動規範)の一つである「現状に甘んじない。さらに高い目標をめざす。」の体現として表彰された、DX事業ビジネス職の大倉さん、甲斐さんの2名に受賞の取り組みについて伺いました。

大倉:グリーエックス株式会社 / コンサルティング本部 / プロダクト部
2024年入社。Webサイトの受託開発におけるプロジェクトマネージャーを担当。大学時代は、情報理工学系の学部でVRの研究に従事。アルバイトでは中高生のプログラミング学習をメンターとしてサポートしていた。

甲斐:グリーエックス株式会社 / ソリューション本部 / ソリューション第3部
2024年入社。SNSマーケティング支援の営業を担当。大学時代は、200名規模のサッカーサークルの代表として全国大会ベスト4を経験。インターンではサッカーチームにて、スポンサー営業や留学生コミュニティ形成、営業支援システムの構築に従事。

うれしさと悔しさ、二つの思い。自分たちの課題はまだまだある。

ーー最初に、新卒でグリーグループを選ばれた理由を教えてください。



甲斐:僕は学生時代にあるサッカーチームで、ファンコミュニティから新規事業を創出したり社会関係資本の形成を促すインターンを経験しました。スポーツという特性上、オフラインでのファンとのつながりは強い一方、離れた場所の新規ファン獲得が難しく、課題と感じていました。そのもどかしさからマーケティングに興味を持つようになり、就職活動では、マーケティングに関わる事業を展開するさまざまな企業を検討しました。その中で、自分とは異なる多様な個性と能力を持つ人が多いグリーなら、自分の個性を発揮できるだけでなく、新しい価値を生み出せるのではないかと思い選びました。



大倉:僕は学生時代に学んだITの経験と、趣味のエンタメを仕事に生かせる「IT×エンタメ」を手掛ける企業を探していて、その中で大きな事業領域・規模とベンチャーのチャレンジ精神を両立するグリーを検討するようになりました。最終的な決め手は「人」です。長期実践型インターンシップ「GREE Jobs」で実際にグリーの先輩方と一緒に働く中で、この人たちとずっと仕事をしていきたいと強く感じました。

ーー現在の業務内容を教えてください。



甲斐:SNSマーケティング支援の営業をしています。入社当初からInstagramを中心としたインフルエンサーアフィリエイト※と呼ばれる領域で、クライアントさまに合わせた戦略設計やインフルエンサーとの連携を担当しています。最近では、新規事業であるTikTok Shopの運用コンサルティング事業にも取り組んでいます。

※インフルエンサーアフィリエイト…インフルエンサーが自身のSNSでアフィリエイトリンクを貼って商品を紹介し、そのリンクから購入されると報酬が発生する「成果報酬型」の仕組み。企業側には費用対効果の高さやリスク軽減のメリットがあり、商品やサービスの売上向上、認知度向上が期待できる。



大倉:Webサイトの受託開発を推進するプロジェクトマネージャーとして、講談社さまの漫画配信サイト「ヤンマガWeb」、朝日新聞社さまの離婚弁護士ポータルサイト「離婚のカタチ」、債務整理弁護士・司法書士ポータルサイト「債務整理のとびら」の三つのプロジェクトに携わってきました。具体的には、クライアントさまにご要望のヒアリングや施策提案、進捗報告などを行い、社内の開発チームや分析チームと連携してプロジェクトを円滑に進行する役割を担っています。

ーー今回、グリーエックスから同時に2人、新卒MVPを受賞されましたが率直な感想をお聞かせください。



甲斐:評価をいただけてうれしいです。ただ、自分としてはまだまだ力が足りていない、もっと頑張っていかなければならない、と気持ちが引き締まる思いです。



大倉:自分も同じで、うれしさだけでなく、振り返ると反省もあります。クライアントさまとの関係構築に力を注いできましたが、社内のコミュニケーションなど、もっと出来たこともあったと思います。さまざまな挑戦をさせてもらえる環境で、新卒MVPを取れなかったら先輩たちに申し訳ないという気持ちもあったので、恩返しできてほっとしました。

ーー新卒MVPの獲得に向け、同期として意識していたところもあるのでしょうか?



甲斐:実は、グリーグループに入社した同期のほぼ全員が「新卒MVPを取ります!」と宣言していたんです。それぞれがグループ会社に配属されてからも同期のみんなで飲みに行った時には互いの成果を褒め合ったり刺激を受け合ったりしていて、会社という枠を越えてグループ内の全ての同期を意識していました。




大倉:同期とは本当に仲がいいんですよね。同じ会社で新卒MVPを同時に受賞できるとは知らず、ノミネートされた時点で受賞できるのは1人だけだと思っていました。甲斐くんはものすごく明るい性格で、同期の中でもリーダー的な存在。どんなことにも積極的に関わっていく姿勢は必ず評価されると感じていました。



甲斐:大倉くんのノミネートを知った時には「そりゃそうだよな!」という感想でした。能力の高さも、任されているプロジェクトの大きさも近くで見ているので“納得”のひと言でしたね。



大倉:実は、最初の頃は少し焦りがあって。数値として成果が見えやすい営業職に比べて、僕のように長い時間をかけてプロジェクトを進めていく職種では、分かりやすい成果がすぐに見えないことがもどかしくて…。でも、自分のペースを守りながら目の前の仕事に丁寧に励もうと取り組んでいきました。

営業組織の変革と、プロジェクトの品質向上。それぞれ高みを目指した1年間。

ーー2人とも「現状に甘んじない。さらに高い目標を目指す。」のバリューを体現したとして新卒MVPを受賞されましたが、どのような取り組みが評価につながったと感じますか?



甲斐:僕は新規営業部隊の立ち上げに対して評価をいただきました。もともとSNSマーケティング支援は3つの部署に分かれていて、業務を分業していたんです。ただ、部署間連携がもっとスムーズにできれば、クライアントさまに対する提案の幅を広げたりノウハウの蓄積がしやすくなり、事業拡大へつながると考え、一気通貫で支援を行う新規営業部隊を立ち上げました。その結果、受注件数の増加や規模の拡大へ繋げることができました。
また、直近では新規事業であるTikTok Shopの運用コンサルティング事業にも取り組み、その点も評価されたと感じています。



大倉:朝日新聞社さまの案件では、テスト工程でのバグ件数を大幅に削減し品質向上に努め、大きな問題なくリリースを実現しました。また、講談社さまの案件では、KPI向上施策において、施策設計から外部との連携まで広範に手掛けることができました。常にクライアントさまやプロダクトに向き合い、信頼関係を築いたことが評価されたと感じます。また、両案件とも社内外でのタスクやドキュメントの管理方法を新たに整え、プロジェクト進行を効率化したことも評価されたと感じています。

ーー評価された取り組みについて苦労したことを教えてください。



甲斐:新規事業の最大の課題は、クライアントさまに立ち上げたサービスを理解してもらい、信頼を獲得することです。戦略設計から商談時の言葉選び、立ち振る舞いまで、すべてが手探り状態でした。これを乗り越えるために取り組んだのは、徹底的な学習と改善のPDCAサイクルです。まず、自分がその領域で最も詳しい人間になる必要があると考え、正解のない状況でも仮説を立て、最終的なゴールまでの道筋を描けるよう、とにかくインプットを続けました。そして、提案したものに対してクライアントさまや社内からフィードバックをもらい、それを基に絶えず改善を重ねるというサイクルを止めることなく回し続けました。



大倉:僕の場合は、クライアントさまとの関係構築は意識して取り組んでいたのですが、その一方で社内のコミュニケーションまで配慮が行き届かなかったことがあって。苦労、というか反省ですね。実は周りのメンバーがサポートしてくれていて、それで成り立っていたことに気づいたので、今後は社内のプロジェクトメンバーへのコミュニケーションを改善していきたいです。

挑戦できる環境と安心感が生む、成長の好循環

ーー上司や先輩は、どのようにサポートしてくれましたか?



大倉:マネージャー、シニアマネージャー、部長という3人の先輩方にサポートしてもらっていました。新卒入社当時から今後の動き方について助言してくださったり、成果をすごく褒めてくださったり。先輩から、朝日新聞社さまの二つ目のサイトの開発をメイン担当としてやってみないかと言っていただいたとき、その時の自身の経験やスキルレベルよりも少し高い目標だとは感じたのですが、手厚くサポートしてくれたおかげでリリースまで完遂することができました。女性2人の先輩はお姉ちゃんとお母さん、男性の先輩はお父さんのような存在。ものすごくアットホームな雰囲気で、心理的安全性が高い中で安心して成長できました。



甲斐:僕の場合は、直属の上司が「まずは自由にやってみていいよ」と信頼して任せてくれる人。経験不足からミスをしたこともあったのですが、そういうときに「起こったことは変えられないから、これからどうするかを一緒に考えよう」と寄り添ってくれました。ものすごく感謝していますし、そういう経験があるからこそ失敗を恐れることなく自由に活動できているのだと思います。プライベートでもめちゃくちゃ仲良くさせてもらっていて、一緒にラーメンを食べに行く仲です(笑)。



大倉:チャレンジする場はしっかり与えてくれて、かつ困ったら必ず助けてくれるという安心できる環境が整っているのは、グリーの素晴らしさだと実感しますね。

ーーグリーグループだからこそ、ご自身の成長につながったと感じる点を教えてください。



大倉:やはり、心理的安全性が確保されている環境で若手にチャレンジさせてくれることですね。



甲斐:新卒1年目でも大きなプロジェクトを任せてもらえたり、新規事業の立ち上げに関わらせてもらえたりと、通常なら数年かかるような経験を早い段階で積むことができるのも、グリーグループならではだと思います。



大倉:教育の仕組みについては、僕が入社の決め手となった理由の一つでもあるのですが、現場で活動しながら実践的に学んでいくというスタイルは、いち早い成長につながると思います。それと、個人のキャリアをちゃんと考えてくれているというのは、就職活動の時から感じていました。



甲斐:本当にそう。上司とのコミュニケーションの中でも、目の前の評価だけでなく、人生設計の中でどう動くべきかという話をよくするんです。最終的に目指すキャリアを構築していくためには「こういう業務を経験しておいた方がいいね」、「多角的な考え方ができるようにならなきゃいけないよ」と教えてくれます。ゴールから逆算する視点で動いていけば、目の前の仕事へのモチベーションもおのずと高く保つことができますし、どんな難易度の高いミッションでも楽しみながら取り組むことができます。

ーー今後、どのようなことに挑戦していきたいですか?



甲斐:僕の目標は「誇れる日本を取り戻す」ことです。以前、海外の友人から「日本人は謙虚すぎる」という意見をもらったんですが、僕はその謙虚さこそが日本の強みだと思いますし、それが「おもてなしの心」「他者への思いやり」「ストーリー性のあるものづくり」として表れています。日本の企業は単に商品を作るだけでなく、「誰にどんな思いを届けたいか」まで考えて開発しますが、こうした価値観はもっと世界的に評価されるべきだと思います。僕は「必要な誰かに、思いのこもったサービスを届けたい」という思いが正当に評価され、それが報酬につながる世界を作りたい。そんな日本人的なビジネスモデルを世界に広げるために、いつかは自分でそうした事業を立ち上げることが目標です。



大倉:まずはプロジェクトマネージャーとして実力をつけ、持てるプロジェクトの数や種類を増やしていく。最終的には甲斐くんのような人が何か大きなことを成し遂げようとした時に、その力になれる人になりたいです。グリーエックス内でもさまざまプロジェクトが立ち上がっているので、積極的に参加していきたいです。

ーーどんな人がグリーグループで活躍できると感じますか?



甲斐:共通しているのは、利他的な行動が自然にできる人です。そういう姿勢が価値となり、報酬として返ってくるような組織です。ものすごくアットホームな雰囲気で、心理的安全性が高い中で安心して成長できました。



大倉:多様性を尊重できる人です。チームプレーで成果を出しているので、それぞれが互いを認め合って協働していきたいですね。



甲斐:入社してから、上司や先輩、同期など個々の実力に触れて驚かされることが多いです。



大倉:グリーの魅力は間違いなく「人」です。



甲斐:誰かのために何かをしたい、愛を持って取り組みたいという思いにあふれている人がこれほど多く集まっている会社はなかなかないと思います。そういう人たちと常にワクワクしながら働けると思います。



大倉:発信するのが苦手な方でも、ちゃんと実直に仕事をしていれば、そこをちゃんと見てくれて評価してくれる会社だなとすごく思います。ぜひ一緒にチャレンジしたいですね。

上司からのメッセージ

最後に、大倉さんの上司の池内さん、甲斐さんの上司の古田さんから、新卒MVPのお祝いと激励のメッセージをいただきましたので、紹介します。

池内:グリーエックス株式会社 / コンサルティング本部 / プロダクト部 / プロダクトマネジメントグループ / プロダクトマネジメント第2チーム マネージャー
この度は新卒MVP受賞、心よりお祝い申し上げます。
新卒1年目ながら、朝日新聞社さま、講談社さまのDX事業における重要案件を牽引し、品質改善やクライアントさまへの価値提供を通じて大きな成果を残しました。
その背景には大倉さんの持ち前のロジカルさや計画力に加え、預かったミッションに対し徹底的にやり切る姿勢があったと思います。また、取り組みを振り返り、チームにも共有することで、チーム全体に好循環を生み出した点も高く評価しています。今後はその再現性ある取り組みをさらに広げ、より大規模なプロジェクトや新たな領域に挑戦し、組織の成長を牽引してくれることを期待しています。

古田:グリーエックス株式会社 / ソリューション本部 / ソリューション第3部 部長
甲斐さん、新卒MVP受賞、本当におめでとうございます!
入社1年目にして新規営業チームの立ち上げを牽引し、自ら行動KPIを設計・推進することで大きな成果を創出しました。さらに、TikTok Shopという新規事業領域においても学習と改善を愚直に繰り返し、クライアントさま、そしてメンバーからも厚い信頼を勝ち取っています。
失敗を恐れずに挑戦を続け、その姿勢を仕組みへと昇華させる姿はまさに“Breakthrough”の体現です。今後はリカーリング事業における新規獲得の勝ち筋を型化し、チーム全体の成長を牽引してくれることを大いに期待しています。
今後もより高みを目指して切磋琢磨していきましょう!


取材中も賑やかな二人。
プロジェクトマネージャーと営業、それぞれの道を極め、グループを引っ張る存在になって欲しいです。